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※艶美
何処に行くのかと思ったがたどり着いたのは寮だった。玄関で靴を脱がせたかと思えばまたすぐお姫様抱っこされてベッドにそっと下ろされる。
そしてふと思う、あの時はそういえばここに住むとか言われたんでしたよね。考えていると此処に着くまで一言も話さなかった安藤が叶透の身体を覆う様にしてぎしりと手が置かれる。
「安藤?さっきから黙りっぱなしで気味が…んっ」
悪いと言う間にキスをされる。
「真っ先に僕のこと呼んだのは偉いけど、
ちょっと警戒心無さ過ぎじゃない?
何であそこで突っ込んでいっちゃうの、風紀が来るまで待ってなきゃダメでしょ?もっと自分の容姿に自覚持ってよ。」
ー容姿ーと言われてからかわれた幼少期を思い出した、この手の話題は嫌いだと安藤も知ってるはずなのに…、
「容姿のことは」
「綺麗だよ。」
綺麗、美人、男なのにこんな言葉を使われる何てきっとあの頃の様にからかわれてるんだと思ったが、それは違うのだと思い知る。
安藤の私を助けてくれた時と同じ無表情な顔に目が離せない。
見つめ合っているとまた軽いキスをされる。
その目は熱を孕ませていた。
「綺麗だよかなさんは、
出会った時からずーっと惹かれてる。
ねぇ、
好きだよ。」
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