4人が本棚に入れています
本棚に追加
「今日、教室に戻ってきた理由はね。」
私は、今日の記憶を辿り始めた。
放課後
下駄箱に向かいながら考え事をしていた 。
隣の席の子と話してみたいな。
けど、どう声を掛けたら良いのか分からなかった。
何かを理由にして教室に戻ろうと考えた。
考えれば考える程、分からなくなってきた。
「教室に戻ってきた理由はね、
如月くんに会いたくて戻ってきたんだよ。」
「嬉しいことを言ってくれますね。
ありがとうございます。」
声のトーンで分かった。
如月くんって、意外と照れ屋さんなんだ。
「そろそろ帰りますか?」
「そうだね。帰ろうか。」
「宮下さん大丈夫ですか?」
「私なら大丈夫だから。」
『 私なら大丈夫だから。』
そう言って自分自身を慰めていた。
最初のコメントを投稿しよう!