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 撮影機能付き自動販売機は、通学する高校生、大学生の間では口コミで広まる。  缶ジュース代だけで、顔写真を取ってもらえると人気になった。  また、ジュース代で証明写真が撮影できるのだ。  ジュースを一本だけ買い、何人もで笑顔で撮影する客。写真シール機と違い、カーテンがない。  証明写真代わりに、友人が背後から青い大きな紙を広げ、使用する客もいた。駅員が自販機前で大騒ぎし過ぎる客を、注意することもある。  しかし、大半の客はマナーを守った。  記念にスマホで自販機を撮影する客など、自販機の使い方は、人それぞれであった。  五明(ごめい)駅構内では、客たちは、疲れているときも、腹が立つことがあったあとも、撮影機能付き自動販売機でジュースを買うときは、笑顔になった。  写真を撮影されるなら、少しでも見栄えを良くしたい心理が働く。  人に笑顔をもたらす、自販機として、インターネットのSNSでも、話題として広がって行く。  朝のラッシュ時で心に余裕がない時間帯も、深夜の疲れて帰宅する客が多い時間帯も、五明(ごめい)駅構内の人々の雰囲気は、明るくなった。
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