2408人が本棚に入れています
本棚に追加
「君も飲むか?」
「あ、はい」
彼は水の入ったグラスを私に渡した。
「ありがとう御座います」
「俊吾さんの分は私が入れます」
「要らない・・・君の口移しで、飲ませて貰う」
「えっ!?」
「君は二度、俺の足を踏んだんだ。
それぐらいして貰わないと」
「・・・」
彼は組んでいた足を元に戻した。
「ほら、俺の膝に乗って・・・」
俊吾さんは私を急かした。
「お、お邪魔します・・・」
私はグラスを持ち、彼の膝の上を跨ぐ形で乗った。
「早く口に水を含んでくれ・・・杏南」
「そんなコト言われても・・・」
「俺は喉がカラカラなんだ。さっさとしろっ」
彼は性急に言い放った。
私は慌てて口にグラスの水を含み、彼の唇に恐る恐る唇を重ね、口移しで飲ませた。でも、上手に飲ませられず、キスした口の隙間から水を零れ落ちた。
水が彼の顎を伝い、シャツの襟を濡らす。
顔を慌てて離して謝った。
「ゴメンなさい・・・」
彼は渋い顔で、ネクタイを解き、私の目を覆った。
彼のネクタイで奪われる視界。
私の持っていたグラスの残りを水を飲み干して、今度は彼が私に口移しに飲ませた。
冷たい液体が喉を強引に通っていく。
「ほら、立てっ。杏南」
キスの後、彼は私を立たせ、再びソファに腰を座らせた。
背中に回された手がドレスのファスナーをゆっくりと下げていく。
「!!?」
ドレスの下は下着姿。
ピンクのレース地のブラが露わになっているのに違いない。
視界を奪われながらも、抵抗したが、強引に袖は両腕から抜かれ、いともあっさりとドレスは脱がされてしまった。
カチャカチャと金属音が耳に届く。
彼のベルトのバックルを外す音だ。
私は目隠しされたまま、カラダを奪われるのかと思い、パブロフの犬のように反応し、総身が震える。
「!!?」
彼は私の両腕に後ろ手にして、外したベルトを巻きつけて拘束した。
「俊吾…さん。
何するの??」
「君は何をして欲しい?杏南」
「・・・変なコトはしないでください・・・」
「変なコトって何だよ?杏南。君のその抽象的ないい方では分からない。
具体的にもっと言ってくれないと・・・困るな…」
彼の意地悪な声が鼓膜に不埒な音を響かせる。
「さあっ、言ってみろ」
彼の低い声が下肢にまで響き、子宮を疼かせた。
最初のコメントを投稿しよう!