奪われたカラダ

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「君も飲むか?」 「あ、はい」 彼は水の入ったグラスを私に渡した。 「ありがとう御座います」 「俊吾さんの分は私が入れます」 「要らない・・・君の口移しで、飲ませて貰う」 「えっ!?」 「君は二度、俺の足を踏んだんだ。 それぐらいして貰わないと」 「・・・」 彼は組んでいた足を元に戻した。 「ほら、俺の膝に乗って・・・」 俊吾さんは私を急かした。 「お、お邪魔します・・・」 私はグラスを持ち、彼の膝の上を跨ぐ形で乗った。 「早く口に水を含んでくれ・・・杏南」 「そんなコト言われても・・・」 「俺は喉がカラカラなんだ。さっさとしろっ」 彼は性急に言い放った。 私は慌てて口にグラスの水を含み、彼の唇に恐る恐る唇を重ね、口移しで飲ませた。でも、上手に飲ませられず、キスした口の隙間から水を零れ落ちた。 水が彼の顎を伝い、シャツの襟を濡らす。 顔を慌てて離して謝った。 「ゴメンなさい・・・」 彼は渋い顔で、ネクタイを解き、私の目を覆った。 彼のネクタイで奪われる視界。 私の持っていたグラスの残りを水を飲み干して、今度は彼が私に口移しに飲ませた。 冷たい液体が喉を強引に通っていく。 「ほら、立てっ。杏南」 キスの後、彼は私を立たせ、再びソファに腰を座らせた。 背中に回された手がドレスのファスナーをゆっくりと下げていく。 「!!?」 ドレスの下は下着姿。 ピンクのレース地のブラが露わになっているのに違いない。 視界を奪われながらも、抵抗したが、強引に袖は両腕から抜かれ、いともあっさりとドレスは脱がされてしまった。 カチャカチャと金属音が耳に届く。 彼のベルトのバックルを外す音だ。 私は目隠しされたまま、カラダを奪われるのかと思い、パブロフの犬のように反応し、総身が震える。 「!!?」 彼は私の両腕に後ろ手にして、外したベルトを巻きつけて拘束した。 「俊吾…さん。 何するの??」 「君は何をして欲しい?杏南」 「・・・変なコトはしないでください・・・」 「変なコトって何だよ?杏南。君のその抽象的ないい方では分からない。 具体的にもっと言ってくれないと・・・困るな…」 彼の意地悪な声が鼓膜に不埒な音を響かせる。 「さあっ、言ってみろ」 彼の低い声が下肢にまで響き、子宮を疼かせた。
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