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2. それから9ヶ月が経ったある日曜日
雨ばかり降ってるこの梅雨の季節。
洗濯物が乾かない。
仕方なく、コインランドリーにドライしに行った。
そこで、久子に会った。
「あら?ウサギ!久しぶりね。去年のおかまの事故以来ね!
ねぇねぇ。不倫事件の会社の人はその後どうなったの?」
「ああ。かつお(磯野だからサザエさんアニメのあだ名をつけた)ね。もう、くら替えした。もう、追跡止めた!
ただのすけこましだった!
かつおの事は忘れて!」
「なんだ。そうなの?それじゃ、バツイチ彼女は捨てられたの?」
「捨てたのはバツイチ彼女の方よ!東京の御曹司と結婚して今は上の子も可愛がってくれてるみたいで、幸せって言ってたわ!」
「まあ。玉の輿ね!よくバツイチこぶつきで御曹司に見初められたもんね」
「ん?上の子も?ちょっと、それじゃ、御曹司の子供も生まれたの?あれから(尾行)9ヶ月しか経ってないよ?早産だったの?」
「う…ん。早い話がバツイチ彼女も二股かな?御曹司を選んで寿退社したの」
「えっ?それじゃ、赤ちゃんは誰の子?」
「私も心配してたんだけど、赤ちゃんの写真を見せてもらったら、かつおのDNAは入ってなかったから、ホッとしたわよ。」
「そう。今の若い子はやることが凄いこと!考えられな〰️い。じゃあね。たたみ終わったから帰るね。」
「うん。またね」
私も洗濯物をたたみ終わって、コインランドリーをあとにした。
私が車に乗り込むと、1台隣の久子が誰かと車の中で電話をしていた。
なんとなく、にこやかな笑顔に家族とではない、特別の人と話しているような色っぽい仕草が気になった。
ん?もしかして、不倫相手?
直感的にそう思った。
久子の車が出る。続いて私もでた。
尾行はできない。私の車はわかっているから!
私は買い物するつもりで途中まで尾行した。
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