レッスン4

9/15
前へ
/347ページ
次へ
  「あの、南さん。今日は本当にごめんなさい。勘違いをして酷い事を言ってしまって、悪かったわ」  ひと段落したので、ずっと謝りたかったので先ず彼女に頭を下げた。  本当に申し訳なかったわ。 「いいです。誤解も解けましたし。私は何も気にしていません。それより、本当に月曜日からお休み貰っていいんですか?」 「あの、実は・・・・その事で相談があるのよ」  通販の神に、休まれちゃったら困るわ!  半休でもいいから、何とか出勤して貰わないとっ。 「神保君は南さんにお休みを、って言ったんだけど、正直休まれるのはちょっと・・・・多分、ううん、絶対に通販部が回らなくなるだろうから、申し訳無いけど、月曜日は出勤して欲しいの。勿論、ちゃんと病院行ってからの午後出勤でいいし、その間のお給料もちゃんと付けるからね。午後から来て、さっきのように指示してくれるだけでいいのよ。顧客対応は他の人間にさせるから。それから南さんには今後、梱包部署の統括をやって貰えないかと思って・・・・ダメかしら?」  ダメって言われたらどうしよう。 「あ、いえまあ・・・・私はいいですけど・・・・・・・・」 「本当!? ああ、良かった!! 今、南さんに辞められたりしたら、神保君の言う通り、通販部は回らなくて終わるわ。それより、今まで誤解していてごめんなさい。貴女があんなにみんなを助けてくれていたなんて、私、ちっとも知らなくて・・・・もっと早く言ってくれればいいのに! 水臭いわねっ」  嬉しくて思わず、彼女が肩を痛めている事をうっかり忘れてしまって、バシッと南さんの背中を叩いてしまった。
/347ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2832人が本棚に入れています
本棚に追加