レッスン4

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  「ありがとうございます。ちょっと無茶して持ち運んだものですから・・・・普段あまり重いものは持たないので、一時的に痛めてしまっただけだと思います。ご心配には及びません。それでは月曜日、お言葉に甘えて病院に寄ってから出社します。今日は、ドライバーの方に取りに来るように私が頼んだので、荷物を出すのを見届けたら、帰らせていただきます」 「ええ。本当にご苦労様。貴女のお陰で、社員の不手際をカバーする事が出来たわ。本当にありがとう」 「いいえ、礼には及びません。仕事ですから、当然の事です」  キリッと言ってくれた。南さんは、仕事に対して誠実で、本当に真面目な人なのね。誤解していて損しちゃった。派遣でも、これだけ仕事に真剣に打ち込んでくれるなんて、視野が狭かった。派遣とか社員とかで判断せず、もっと人となりを見るべきだったわ。  私も、改めよう。 「そう言って貰えると、助かるわ。ヤマトの人次第だと思うけれど、荷物の引き渡しが終わったら、もう帰ってくれていいから。今日はタイムカード、九時まで付けておくから。あの子たちには、ここの片付けと、残った顧客対応を全てやらせるし、この週末で反省文、百枚書かせるから。それで勘弁してやってね」  勿論、上への報告もきちんとするわよ。ここだけの話じゃ収まらせないからね。いい年した社会人なんだから、自分でやった行動の責任は、自分で取らなきゃ。警察沙汰にされなかっただけ、有難いと思わなきゃ。  私が責任をもって、責任を取らせてやるんだから!
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