レッスン5

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  「通販部は、良い統括をお持ちだ。処分を恐れず部下の出世に嫉妬もせず、会社に有益になる事を優先させる人材――なかなかいませんよ」  尾田君が真剣な顔で私に伝えてくれた。「諏訪さんはそのまま統括でいるべきだ」 「あ、いやでも・・・・私はもう統括は南さんに譲って、降格するつもりで尾田君に相談を・・・・」 「俺がさせませんよ」 「何でっ」  思わず尾田君に詰め寄った。 「そんなに異動をご希望なら人事に来ませんか? 諏訪さんみたいな素晴らしい人材、是非うちに欲しいですが」 「それは嫌」  社員の不祥事も気が付かない間抜けが、人事なんか務まらないわよ! 「おや、残念。俺は諏訪さんと働けるかもしれないと思ったら、とても嬉しい気持ちになりましたが?」  顔を覗き込まれたので思わず目を逸らした。ううう、あまりイケメンに見つめられたら腐女子は嬉しくなっちゃうのよ。止めて欲しい。 「それより豪とつき合うのですか?」 「は?」  今、仕事の話してなかった!?  まだ話終わってないんだけど!!
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