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「通販部は、良い統括をお持ちだ。処分を恐れず部下の出世に嫉妬もせず、会社に有益になる事を優先させる人材――なかなかいませんよ」
尾田君が真剣な顔で私に伝えてくれた。「諏訪さんはそのまま統括でいるべきだ」
「あ、いやでも・・・・私はもう統括は南さんに譲って、降格するつもりで尾田君に相談を・・・・」
「俺がさせませんよ」
「何でっ」
思わず尾田君に詰め寄った。
「そんなに異動をご希望なら人事に来ませんか? 諏訪さんみたいな素晴らしい人材、是非うちに欲しいですが」
「それは嫌」
社員の不祥事も気が付かない間抜けが、人事なんか務まらないわよ!
「おや、残念。俺は諏訪さんと働けるかもしれないと思ったら、とても嬉しい気持ちになりましたが?」
顔を覗き込まれたので思わず目を逸らした。ううう、あまりイケメンに見つめられたら腐女子は嬉しくなっちゃうのよ。止めて欲しい。
「それより豪とつき合うのですか?」
「は?」
今、仕事の話してなかった!?
まだ話終わってないんだけど!!
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