レッスン6

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  「きゃああああ――っ、本物のいっくんと教授がいる――っ!!」  神様。これは、夢なのでしょうか。  独身アラフォー女の妄想を具現化とか、これはもう妄想と書いて『ゆめ』と読むしかないような、そんな出来事が起こっています。  目の前に、鳥井教授(といっくん)がいらっしゃるのです。  今日の私の衣装は、確かオスカル。昨日仕事から帰ってきたら、小晴からビッグニュースがあり、KJという美波先生の新参ファンのツイッターの書き込みを教えられ、内容を見ると生郁夫が会場に来るから急いで新刊予約しにきてと書いてあり、更にそれは昨日大盛況のうちに終わったと・・・・もう終わったと書いてあって、いっくんに会えなくて残念だわ、仕事なんかもう降格が決まった時にみんなの迷惑顧みずにやめまーす、ごめりんこ☆って言っておけば良かった・・・・とか後悔していたのに、今日は万が一を期待して会場に来てみたら、来る途中に再びKJさんの書き込みを見て、まさかの鳥井教授が会場にいらっしゃるからって・・・・本当に・・・・本物の教授が・・・・目の前に・・・・。  諏訪千恵子、鳥井健也様をお慕いしておりました!!  その切れ長でクールな瞳。さらっとした髪、シルバーフレームの腐女子のツボを押さえる眼鏡、白衣、ネクタイ、シャツ・・・・。もう、どれをとっても私の理想そのものです!  美波先生の美しいイラストを見た時から、雷を打たれたように私は貴方に恋をしてしまったのです!  でも、貴方は別世界(二次元)のお方。この世の方ではござーません。  解っておりました。世界中を探しても、貴方のような私の理想の殿方がいない事は、ええ、承知しております!  それが今・・・・目の前に・・・・いらっしゃるのですね!  
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