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自作のコスプレ衣装を詰めた荷物を宅配で自宅へ送り返す手続きをコンビニですませ、小晴に連絡した。たしか五時には仕事が終わる筈。見るともう五時を過ぎているから、出るかな。
『おっつー』
長めのコール後、小晴が電話に出た。
『千恵、新刊予約してくれた?』早速聞かれた。
「したわよ、勿論。それにすんごーいお宝もゲットした!」
『えー、ナニナニ? ポスターは予約してくれたんでしょ?』
「世界に一点もの! なんと今日は鳥井教授の実写版が拝めましたー! そんで限定チェキを入手しました!」
『えーっ、何それズル過ぎる!! 私の分はっ』
「百万円で売ってあげる」
ウソだけど。
『払えるかっ! でもそれしか手に入らないんだったら、払うけど』
払うんかーい。まあ、私も払うって言うと思うけど。
「ウソウソ。冗談よ。早く見せたいからさ、ちょっと出てこれない? 飲みに行こうよ」
この感動を小晴に伝え、分かち合いたい。
『行く行く!』
「どこで待ち合わせる?」
『あー、仕事終わったばっかりだから、着替えたらかけなおすよ。飲み場所決めといて』
「オーケー」
一旦電話を切ったら、続けざまに早苗から連絡があった。そういえば今日、早苗に連絡したんだった。
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