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池袋に到着し、早速私は目当ての執事バーに向かった。場所を詳しく聞くと繁華街の中にあるらしく、ちょっとオタク臭の雰囲気がするお店が立ち並ぶ場所だった。
ひとつのビルを見つけた。一階は乙女の為のバー、二階はアニメの聖地、三階はボーイズラブ系のショップ、四階は十八禁乙女ゲーム専用ショップ・・・・なかなかディープな場所ね。このビルの地下が、執事バーだった。
雰囲気のあるビルの階段も、なかなかの雰囲気があって妖しげだった。ヒールを鳴らして階段を降り、木製の重い扉を開けると、「お帰りなさいませ、お嬢様」と執事の恰好をした青年に出迎えられた。
何ここ・・・・雰囲気凄い。バーというよりも古い喫茶店みたい――アンティークな内装がそういう雰囲気を思わせるのかしら。
しかしこの年齢になって、お嬢様とか呼ばれるのはイタイ。伯母上様みたいなのでいいんだけれどな。
あら。カウンター内に眼鏡の超カッコイイイケメン執事発見!
ロックオーン、ロックオーン!
店内には入り口に一人、カウンター内に三人もの執事がいる。チャージが三千円で九十分、後は飲んだ分だけ払えばいいシステムだとか。結構リーズナブルで良かった。六時から開店するらしいから、開店したばかりなのね。そしてロックオーンしたイケメン眼鏡の前に、早苗と小晴、そしてもう一人可愛らしい女性が座っていた。
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