レッスン6

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  「それにしても、実写版の鳥井教授はめちゃくちゃカッコ良かったよねー! 佐知、あの人新藤博人さんだっけ? わざわざ関西から来て下さって。また会いたいなぁ。彼女とかいるのかなぁー。何か情報モトム」  早苗の言葉を黙って聞いた。鳥井教授のコスプレをしていたあのお方は、新藤さんとおっしゃるのね!  素敵!!  彼女がいないなら、是非立候補したいわ! 無理だと思うけど! 「新藤さん、前に彼女おらへんとか言ってはったけど、どうせ営業やし、うちが何回飲みに誘っても全然乗って来てくれへんから、絶対彼女おるよー。あんな超高級物件、フリーな訳あらへんで」  佐知の言い分、ごもっとも。 「新藤さんも良かったけど、あの、郁夫君もカッコ良かったじゃない? えーっと、神保要君だっけ? 佐知の従姉弟だなんて信じらんないよー。私はああいう爽やか系の方がタイプ!」  神保・・・・要。  どこかで聞いたことある名前なんだけど?  あの・・・・どこの誰かという事を突き止めるのは非常に恐ろしく、これ以上考えるのを止めたい。 「その・・・・佐知の従姉弟の神保君は、関西から来たの?」  遠回しに聞いてみた。そんなこと無いという予感しかしない。 「ちゃうよ。都内在住。いっくんに前から似てるなーって思っててさあ、コスプレやらしたらまんまそっくりやから、めっちゃビックリしてん」  私は目をパチパチとさせた。うーん、やっぱり・・・・今日会場にいたあのいっくんは・・・・チェキを二枚買った時に頼み込んだいっくんは・・・・もしや私の知っている神保君・・・・?  
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