凛太郎

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凛太郎

私が中学生になり、相変わらず髪や瞳の色で虐められていた時、私を守ってくれる男の子が現れた。 彼の名前は川崎凛太郎。両親の居ない彼は市の児童養護施設で暮らしていて、自らも幼い頃から虐めに遭っていたが、それを持ち前の明るさで跳ね飛ばし、今ではクラス一番の人気者だった。 私は彼と同じクラスになり、成績も良くスポーツ万能の彼に惹かれていたが、そんな彼がいつも私を(かば)ってくれた。 彼とは帰宅方向も一緒で二人で下校することも多くなった。そんな時、私は彼に聞いた。 「ねぇ、凛太郎くん。なんで私を守ってくれたの?」 その問いに彼は少し照れ臭そうに答えてくれた。 「だって、理紗・・可愛いからさ・・」 そう言われて私はパニックだった。心臓が高鳴っている。両頬が火照っているのを感じる。私はその場に立ち止まって彼の背中を見つめて声を上げた。 「・・えっ?」 彼も立ち止まり後ろを振り返った。 彼の背後の真っ赤な夕日が、彼の笑顔を眩しく輝かせていた。
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