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みんなと違う私・・
「お前、変な髪!」
その声に私が振り返ると、走って来た男の子が私の髪を掴んで引っ張った。私の金髪が何本か頭から抜けた。
「痛い!」
「その足も汚いな! 寄って来るなよ!」
彼は私の左足の火傷の跡を見ながらそう大声で罵った。
私は頭を押さえてその場に蹲った。頭と心の痛みに涙が溢れて来る。
私は小さい頃から虐められていた。
それは私の金髪や蒼い瞳、そして左足の火傷の跡の所為だった。
特に日本人離れした金髪と蒼い瞳の特徴から、私は物心ついた頃から両親の本当の子供でないと気付いていた。
だが両親はその事に私が触れるといつも烈火の様に怒った。そして二人で声を合わせてこう言った。
「理紗は私達の娘だ!」
そしていつもリビングに飾っている『写真立て』を胸に抱いて母は泣いてしまう。
その『写真立て』には二枚の『エコー写真』が収められていた。一枚はハガキサイズで、もう一つはその半分くらいで少し焦げが在り『写真』の下側に黒い文字で『Lisa』と書かれていた。
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