二つの想い。一つの答え

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 でも──、 「わたしもそんな風になれるかな」 「大丈夫。その点についてはわたしが保証するよ」  紗季さんが胸を張ってアピールしていた。ほんっとどこからこの根拠のない自信が溢れるのだろう……。 「じゃあ紗季さんを信じる」 「うん。頑張れ」  紗季さんが拳を突き出す。わたしも同じように拳を作って合わせた。  それからというもの紗季さんはいろいろと世話を焼いてくれた。転校する前から世話焼きだということはわかっていたけど、再会してからはそれがさらに過剰になった気がする。姉というよりはお母さんみたいだと思った。  これはある時の電話での内容だ。 「真衣奈ちゃんは恋とかしてる?」 「恋? んー、どうだろ」 「真衣奈ちゃんくらいの美人さんだったら言い寄ってくる男の一人や二人くらいいるでしょ」 「えー、そんなのいないよー」 「またまたー、そんなこと言って本当はいるんじゃないのー?」 「ご想像にお任せしまーす」  紗季さんからの追求をなんとか払い除け、また他愛もない会話が続いていた。そんな中、わたしはずっと気になっていたことを聞いてみた。
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