第4章:理想郷

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建ち並ぶ墓標1つ1つに手を合わせ 祈りを捧げながら私は歩き回った。 全ての墓標に黙祷(もくとう)し終え 夕日が丘を照らし始めた頃 一台の馬車が私を迎えに来た。 「皇帝陛下がお呼びです。お乗り下さい」 馬車から下車したタキシード姿の老紳士は そう言いながら私に手招きした。 私はそのまま馬車に乗り石畳(いしだたみ)の美しい街並みを通り抜けて王宮へと向かう。 皇帝陛下から呼ばれた理由は ギロチン賭博で私が叫んだ言葉の真意が 知りたいとの事らしい。 「国の為に働いてみないか?」 皇帝陛下はそう(おっしゃ)られたらしい。
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