第1章:death train(死の列車)

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死刑囚、無期懲役…etc。 この列車に乗っている人間は 重罪を犯した連中ばかりだ。 そして免罪になる為に人生最大の 決断を下して各々この列車に 乗り込んでいる。 ー『ギロチン賭博(とばく)』ー この国唯一の娯楽にして重罪を犯した者が 免罪となれるただひとつの賭け。 罪人は大観衆の前で命乞いを叫び 免罪を許されれば釈放。 失敗すればその場でギロチン処刑される。 観衆は処刑場に立たされる罪人の 生死にお金を賭けるのだ。 無期懲役となった私が監獄(かんごく)看守(かんしゅ)に ギロチン賭博へ行く事を志願した時 看守もあの白髪の男性と同じ反応を示した。 "お前なんて殺されに行くだけだぞ"…って パンを食べてから1時間程すると 列車は駅に到着した。 灰色駅(グレイステーション)と呼ばれるギロチン賭博へ向かう 罪人が下車する専用駅。 ここから私達は賭博場へと向かう… 恐怖に押し潰されそうになるのを 必死に堪えながら私は親友の形見となった 銀色の首飾りを握り締めた。
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