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1)不思議なメール
私が高校3年になったある日 。私のメールホルダーに見覚えのないメールが送られてきた。メールを開けてみると桜の綺麗な写真だった。
石の階段を上がりきった上に桜があってそのたくさんの満開の桜を下から撮っている写真だった
ー綺麗……
古い石の階段をみるとお寺か神社の階段のようだった。
ーここどこだろう?
としばらく送られてきた桜の写真を眺めていた。
次の日にもメールが来た。送り主はR。
メールの題名はピンクのすすき。開くと ピンクのフワフワした植物の写真だった。カスミソウじゃないけどピンク色のもやみたいなもの。
ー何?すすきってかいてあるけど……
ピンクのすすきなんてあるんだ。
そんな疑問を持ちながら送られてきたピンクのすすきの写真を見た。
その次は、海の日の出。
白い砂浜。海の水平線の向こうからでてくる太陽と、藍鼠色と橙色、群青色が混じったコントラストがそのまわりの色と合わさって何とも言えない素敵な写真だった。
そのつぎの日は病院らしき建物。
そしてどこかの洞窟。
そのつぎは、学校。
そして……
その不思議なメールは3ヶ月間、毎日のように続いた。
美しい風景、病院、学校などの建物。
犬の写真、バッタやかめ、カブトムシ、 熱帯魚、後ろ姿の学生の写真。
これらの関連性はよくわからなかった。風景画が多かった。時々、ホッとするような動物の写真もあった。共通点は素敵な写真ばかりだった。
ー嫌がらせじゃないと思うけど。Rって誰だろう?
と送り主が気になったが、送りそうな知り合いが思い付かない。
写真だけのメールなので害はなく素敵な写真も多かったので、時々見たりして、入ってくるメールは放置しておいた。
そのうち、私は大学の入試申し込みもあって、あっちこっち資料請求に忙しく、その変なメールのことはスルーして、見なくなった。
友人からも、知らないメールを開いたらパソコンのウィルス感染するかもしれないよっていわれたこともあって、一応何度かスパンメールの設定をした。しかしメールの住所を変えて、それらは送られてきた。
その後、その不思議な写真のあるメールは開くこともなく、消してしまった。
それから大学受験の準備で忙しくなった私は看護士になりたくて、いろいろな看護学校に自己紹介文を送ったり、志望動機を書いたり忙しく過ごした。
看護学校受験、面接。
英語のできは悪かったが、得意な数学、生物学、化学で何とか乗り切った。
結果は第一希望の学校は滑ったが、6つ受けた内、4つは受かったので、その受かった学校のなかで、私は家から通え入学金を払ったk看護学校に決めた。
そんな時、1通の封筒が届く。W赤十字看護学校の 補欠入学の通知だった。
赤十字の看護学校の案内書も同封されており、ここには授業料はただ。寮があるが月2万円の食事代だけしかかからないと書かれてあった。
「さやちゃん 世界の赤十字よ授業料タダだし、こっちがいいわよ」
「でも、他の学校に入学費払ったし」
母は補欠合格したw看護学校を勧めたが、初めに合格したk看護学校に25万円の入学費用を納めていたので、k看護学校に行くと言った。
「そこって月々の授業料高いわよ。やっぱり名前のブランドがあるし、こっちにしたら」
とk看護学校の入学金を捨ててもこちらは学費ゼロ、月食費2万円だけなので総合的にいうとお金は安くつくし、赤十字というブランド名があると母は言う。
ー確かに……
私もタダな上に、家からは少し遠く寮に入るということで、親から離れて自由にしたい気持ちもあってそのw赤十字看護学校に進学した。
そしてそのまま 付属の病院に就職。
その後勤務していた病院に入院していた患者の息子と出会い、結婚することととなった。
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