4既視感あふれる話を聞きました

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「まずはこの世界について説明していきましょう。私たちはこの世界を「イース」と呼んでいます。その中の「ジャポン」が今いる私たちの国の名前です。首都は……。人口、今いる場所は……。」  イザベラが自分の荷物から地図を取り出して、説明を開始する。どこかで見たことがあるような地図、さらには、これまた既視感ありまくりの地名に、カナデはげんなりした表情を隠せない。 どこで聞いたか、見たのか気づいてしまうともう、叫ばずにはいられなかった。 「私のいた世界の名前とほぼ同じじゃーん。」  いきなり叫び声をあげたカナデに二人は驚くとともに怪訝そうな顔をする。はっと自分の醜態に気付いて、ごほんと咳ばらいをしてごまかしてみる。 「すいません。叫ばずにはいられなくて。続けてください。」 「いきなり叫びだすから驚きましたが、話を続けましょう。最近、海の向こうから魔王が島国「ジャポン」に攻め込んでくるという話が出てきているのです。そこで、その魔王とやらが「ジャポン」に攻め込んできた瞬間を狙って、一気に討伐しようという計画が立てられています。」
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