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「で?笑い終わったかな?住所。」
「めぐみ料理するんだろ?」
「は?料亭とどう関係あるの?料理?え?し…しない。こんなガサツな私が?するわけないじゃない??」
「なに?俺はここって時の人間じゃないってことか、えーショック。」
「料亭行くんでしょ?その顔からして私のおごりのつもりで?はあ、タクシーで帰ったほうが私的には安くつきそうだけど?」
「ウケる。」
「いや…何が面白いのか、わからないから。」
「フッ…可愛い。」
海人はスッと手を私の髪に触れ、なでてくれていた。
「なに?ダジャレ?また言うか?うん?おっ…そんな高級なごはんおごれないから。」
「めぐみの作る御飯が食いたいんだけど?料亭並みのうでなんだろ?鈍感なんだからな…可愛い奴だ。」
「お、からかうな。料亭並みって…それで?料亭河合?昭和の匂いがするんだけど…平成生まれでしょ?」
海人の手から逃れ、私は先に歩き出した。
「あ、待てよ。照れんなって…俺の情報網知らないんだろ?」
ー知ってるよ。
知ってる
…海人に検索してもらったと思うだけで、
ニヤける自分をいさめてるんだから。
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