#01[女子力って?]

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「はあ…。」 「めぐみどうした?昨日呑みすぎたか?」 職場に出勤して私に声をかけてきた彼は佐伯海人(さえきかいと)社内1位と言ってもいいぐらいのイケメン。 なのに…独身で恋人もいないらしい、そんな誰もが狙うこの男は私を名前で呼びなれなれしい。 「あんたね…一応、一応いうのもへんね。私が年上で…先輩ね。」 「どんくさい、詰めの甘い先輩…フッ。」 この口の悪いところが、彼を狙う女子はいいらしい。 彼は3年前入社した社員で、私の部下。 私が働くここは、スーパーの食品製造。ほぼ…私を含め高年齢。 私はというと…一応社員、それもヒラ。パートバイト教育担当ってところ。 店を転々としていくうちに…婚期を逃しって話はどうでもいい。 もう、いや… まだまだのつもりだけど、年齢も40歳を超えこの店舗で役職をあげて腰を据えたいと思っている。 「で?朝からため息ってどうかした?ああ…お偉いさんでもくるんだ?」 「…あたり。」 「思うとこ全部やっといたけど?不安?」 「そりゃ、不安だよ…あんたが言うように私は詰めが甘いんだから。」 ニヤリと笑うその表情が意地悪なんだけど…かっこよかったりする。
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