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私は邪魔な存在だったんだ。
私は誰からも愛されてない、必要のないそんざいだったんだ。
いや、そんなことは分かっていた。
でも、今日のはさすがに酷すぎる。
私の教科書はびしょびしょ。
私のくつは盗まれたし…。
何より、所持金を全部盗まれたことが許せなかった。
だって、それが私の全てのお金だったから。
そのお金を盗まれたら、所持金はゼロになってしまう。
そうしたら、私は生活が出来なくなってしまう!!
私は必死でお金を取り返そうとした。
でも、友莉はそんな私に不満を持ったのか、いつもより強く殴られた。
もちろん、私は倒れ込んで、鼻血を出した。
もう、諦めるしか無かった。
あんな友莉に立ち向かおうとする私が馬鹿だったの。
もうそろそろ、自殺しようかな。
一文無しになってしまった私は電車に乗ることすら許されないから。
帰る場所もない。
私はどうすることも出来なかった。
時間はどんどん過ぎていった。
私は泣くしか出来なかった。
なんで、私だけ、私だけこんな目に合わないといけないの。
なんで私だけ、幸せに暮らしては行けいの
神様、なぜ私をこの世に存在させたの?
生きる価値もない私を、なぜ、存在されたのよ!!!
私は神様を恨んだ。
でも、なぜだろう。涙が止まらない。
止めたくても、止まらない。
私は1人でしくしくと泣いた。
外が真っ暗になってるのも知らず、しくしく泣いた。
すると、誰かの声がした。
「どうしたの??7時半にもなって1人でそんな所にいて、何かあったの??」
私は顔を上げた。
すると、そこには見覚えのある男子が心配そうにこっちを見ていた。
「だ、大丈夫です。」
大丈夫では無いけど、人を信じれなくなっていた私はそう答えた。
「大丈夫じゃなさそうだから、聞いてるんだよ。」
彼はそう言うと、私の目をじっとみた。
彼の目を見る限り、本当に心配してくれてるような気がした。
でも、もしかしたら、嘘かもしれない。
また、殴られるかもしれない。
私はどうしても彼を信じることが出来なかった。
「話してくれないか??」
彼はすごい目力でこっちを見つめてくる。
私はどうすることも出来ず、俯いた。
すると、彼はふと思い出したかのような顔をした。
そして、彼はニコッと笑うと、私にこう言ったのだ。
「朝、駅で会ったよね。あの時、俺のスマホ、拾ってくれたの、君だよね?」
私はその言葉を聞いて、彼の顔を見た。
そうだ。彼は私と同じ駅から通うあの、高校生だ!!
私は少し安心して、微笑んだ。
「そうだよね。あの時は拾ってくれて、ありがとう。とても感謝してるよ。だから、何か、お礼をしたいんだ!!」
彼はそう言うと、私の手を握ってくれた。
私はその温かさに思わず、涙が出た。
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