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アウレーリアが笑いながら言った。
蓋を開け、トリートメント剤を一すくいし、フ
リードリヒの髪に塗ろうとした時
「フリードリヒ様?」
ミカエラが顔を覗き込むと
「すー…」
と寝息を立てていた。
「寝てる…」
「お仕事、激務でらっしゃいますから。」
笑いながらアウレーリアは言った。
「お忙しいのに、私のために時間を取って下さっ
て…」
ミカエラは申し訳なさそうに言うと、トリートメ
ント剤をフリードリヒの髪に塗り込んだ。
「でも、私共は嬉しゅうございますよ?」
アウレーリアの言葉に、ミカエラは
「?」
顔を上げた。
「こんな機会でも無いと、旦那様のお身体のメン
テナンス出来ませんから。ですからミカエラ様、
そんな風に気に病む事はございません。」
「…ああ、アウレーリアさんて凄い。私だったら
そんな考え思いもしない…」
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