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6 病院
その後、トイレで倒れているところを、当直の看護師に発見され検査の為、緊急入院。
医者の判断で、すぐさま応急処置がほどこされる。
意識はほとんどなく、自分がどんな治療を受けていたのか全く記憶にない。
医師の治療により、身体は回復へ向かい精神状態も元に戻った。
数日後。
回復の後は、田舎から両親や友達も駆け付け、心配の声を口々にした。
自分が警備する病院で、ここまでの大掛かりな治療を受けるはめになるとは、思わなかった。
身体が元に戻ると、病院側から説明がなされる。
年配の医者は撮影されたMRI写真を並べて見せた。
ライトに当てられた写真が写しだされたのは、俺の頭蓋。
リンゴを2つに割るように、脳の中が撮影された物だ。
医者は俺の身に何が起きたのか、解説する。
「大変でしたな。あなたは神経嚢虫症におちいっていました」
「え? しんけい、の、のぅうちゅ……」
「寄生虫であるサナダムシが、胃や腸から脳に移動し悪さを働く、神経症です。火のよく通ってない生モノを食べると、寄生虫の卵が体内で孵化するわけです」
「寄生……虫?」
「腸などにとどまれば、そこまで病状が悪化することはありませんが、稀に血液の流れに乗り、脳に到達する事例があります」
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