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09 SHIBUYA AIR CAR PORT A.D.2121
ユイたちは証拠物件である違法hIEを取り押さえようとしたが、すさまじいパワーと内臓レーザー武器による攻撃によりユイは負傷、セリアは破損した。しかし致命的ではなく、二人のバディは違法hIEの行方を追った。
「もう最悪よ!日本警察の意地を見せてやる。証拠物件はエアカーで都心方面に行ったようね。私たちも追いかけましょう。」
「どさくさに紛れて何とか発信機を打ち込めました。このままだと渋谷ですね。」
「雑踏に紛れる作戦ね。セリア、応援を呼んで。装備A2で渋谷エアカーポートまで向かいましょう。できればポート上で動きを止める。」
「了解しました。マスター、ゼネラルサイバネティクスの高度AIが3基体制になりました。防衛省の情報軍からのタレコミです。」
「超高度AI状態ね。証拠物件は何としても逃げきるつもりね。でもこちらにはヒギンズに頼んでAASCの割り当てを止めてもらうという奥の手がある。」
「マスター、そんなことをすればヒギンズを有するミームフレーム社のビジネスに影響が出ます。肝心な時に日本製は信用できないという不信感を与えてしまっては元も子もないですから。」
「まあそうね。あくまで公権力の実力で対応しましょう。」
二人が乗り込んだポリスエアカーは羽田から渋谷のポートまで緊急飛行ルートを使って違法hIEより先回りした。応援も続々と駆け付ける。二人のエアカーはほどなくして渋谷に到着した。ここからが正念場である。
「白瀬ユイ現着。装備A2で迎え撃つ。シュワルツェネッガー並みの活躍を見せてやるわ。」
「マスター、映画のようにはいきません。ここは人気がない場所です。先程のように向こうが手加減する余地もないという事です。対戦車hIEであることをお忘れなく。」
「わかってる。ハリソンフォード並みの・・・」
「我々はブレードランナーではありません。興奮しないでください。」
電算二課のメンバー総動員に近い人数でポート上に待機する。日本軍は戦闘ヘリを上空待機させていた。
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