3人が本棚に入れています
本棚に追加
「お父さんに紹介したい人がいるの。」
ついにこの時がきたか。
いつかは人生のパートナーを見つけ、親元を離れる。娘を授かった時からわかっていたことだ。
しかし、しかし・・・・・・
大事に大事に、育ててきた一人娘だ。どこの馬の骨とも分からないような男に、易々と娘をやるわけにはいかない。父親である私が、しっかりじっくりと見極めてやらなければ。
「どーもー。みーちゃんとおつきあいさせてもらってるタカシっす。」
な、なんだ。こいつは。
身に付けてる物も、態度もチャラチャラしている。髪も金髪でツンツンしてるじゃないか。
こんな奴が娘の選んだ男なのか?
もしかして、私の勘違いで、ただの友達なのか?いやいや、こんな奴、友達としてでも認められな・・・・・・
「単刀直入に言いますわ。娘さんを俺にくださいみたいな。こんな感じでいいっすか。」
単刀直入って言う言葉は知ってるのか。
・・・・・・て、そうじゃないだろ!
「お前に娘はやらーーーん!!!」
そして、私は大声で叫んでいた。
最初のコメントを投稿しよう!