読者の願いに答えてくれなかった残念なシリーズ

2/4
前へ
/188ページ
次へ
【ストーリー】  シリーズ全体のストーリーは・・・  関東地方にある市立高校(いちりつこうこう)。  芸術棟の校舎には幽霊が出没するという噂が絶えない。  不思議な噂に立ち向かうのは、頼まれるといやとは言えず、あちこち引っ張りまわされる美術部の葉山君。(初登場時高校一年)。  それなりに社交力はあるものの積極的な性格ではありません。  演劇部部長で才色兼備の柳瀬沙織(やなせさおり)さん。(初出時高校二年)  虚実不明の言動で葉山君を煙に巻き、度々、トラブルに引っ張り込みます。  度々、葉山君を演劇部に誘っているばかりか、やたらと遠慮なくベタベタ近づき、葉山君との深い絆を真剣に語るなど、どこまで信じていいのか分からない言動で葉山君を当惑させます。  葉山君は柳瀬さんの「愛妾」と噂されているくらいです。  ふたりの関係は短編集『まもなく電車が出現します』の中の「今日から彼氏」で深まり、『いわゆる天使の文化祭』ではドキッとするシーンもある。  『昨日まで不思議な校舎』で葉山君が、ハッキリ柳瀬さんへの思いを独白するシーンもあります。  ホームズ役にあたるのが伊神恒(いがみこう)。(初出時高校三年)。  文芸部部長。神出鬼没に出現。他人の思惑など我関せず。よく言えば孤高の人。悪く言えば変人ではた迷惑な人間。  度々、葉山君を有無を言わせず事件やら危険な冒険に引っ張り込みます。第一作では高校三年の設定でしたが、その後、東京の大学に進学しています。  事件の手がかりをつかみ、最後の謎解きはたいてい伊神が行っています。  ほかに、葉山君の友人、三野小次郎(みのこじろう)。  聡明な葉山君と正反対の思慮の浅いトラブルメーカーですが憎めないところがあり、コメディリリーフの役割を果たしたています。  この四人が中心になって、第一作の幽霊騒ぎをはじめ、学校で起きる様々な怪事件を解決するというのが、シリーズ全体の特徴です。  ライトミステリーと一時は話題になり、「葉山君と柳瀬さんの年の差カップル」をテーマに二次創作が執筆されました。    
/188ページ

最初のコメントを投稿しよう!

64人が本棚に入れています
本棚に追加