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「やっぱりそっちの料理がいい。」
相原は内心ドキドキしながら、ブスッとした顔で文句を言ってみた。
「そう?なら交換しようか。」
嫌な顔1つせず、料理を交換する三嶋は大人な対応だ。
年齢は年上とだけは聞いたが、そう変わらない見た目に偽称なのではと疑うが、はっきりとした答えはいつも貰えない。
長女として育ち、我慢が日常だった相原にしたらこのやり取りは子供の頃の再現だった。
いつも欲しいものは嫌でも与えなければならない。
それが長女なら当たり前だと。
「こっちのも少し食べてみる?」
「うん、、、ありがと。」
小皿に2口ほどのせられた、本来自分が頼んだパスタが並んだ。
どっちでもよかった。クリームパスタでもミートパスタでも。
「一口食べる?」
デザートも口をつける前に必ず一口くれる三嶋に、餌付けされるように口を開く。
相原が一人で全て食べても文句は一言も言われなかった。
むしろ食べてる姿を嬉しそうに見つめられ、馬鹿馬鹿しい子供じみた行動が恥ずかしくなる。
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