武器よサラバ(仮)

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武器よサラバ(仮)

──彼等は世界に向けて歌う。沢山の命を奪うような争いをなくすために、武器のない世界を掲げて。 【あらすじ】 国際問題の関係で集団的自衛権の行使が強行されそうになっている現在、各地では反対デモが盛んに行われていた。だが、20××年5月3日。群衆の主張は無慈悲にかき消される。政府は治安維持法の復活を表し、国会議事堂の前でデモに参加した人々を次々と弾圧し、その場は血の海と化した。「反対する者は死刑、または再教育する」と公言し、成人男性の兵役を義務付ける。政府に盾突く者は日に日に減り、反戦という言葉は日常から消えていった。しかし、唯一反戦を訴える者たちが現れた。その名は『英雄団』。彼等は世界に向けて歌う。沢山の命を奪うような争いをなくすために、武器のない世界を掲げて。 【登場人物】 明石 世名(せな)(18) 第1弾圧の際、反戦デモに参加していた両親を亡くし、自らも瓦礫の下敷きになって、下半身不随になる。両親の意思、武力行使へと変わっていく環境への反抗から、自分を喪失感から救ってくれた音楽で反戦を訴えることを決意する。普段は温厚な男子高校生だが、歌う時は挑戦的でサディスティックな一面を持つ。『英雄団』のギターボーカルで、リーダー。 青山 零士(27) 世名の右腕。世名に危険が及ばないように常に守っている。テレビ局員。第一次弾圧の際に取材をしており、負傷した世名を助けた。その後、取材目的で彼を追い続けたが、世名の歌と志に感動して、一員となって『英雄団』を立ち上げる。動画配信の画像処理を行なっている。クールだが、内に秘めた情熱がある。『英雄団』のベース担当。 大桃 佳乃(25) 第一次弾圧で負傷した世名が運ばれてきた病院で看護師をしていたことから世名と出会い、零士と同じく、世名の歌に感化され、彼を支えたいと思い、『英雄団』に加入する。お嬢様育ちでお淑やかだが、冷静な判断力を持っている。祖父は不動産王。『英雄団』のキーボード担当。 廣田 喜一(25) スタジオとして使っている山奥の廃工場の元地主の息子。父親が兵役中に反戦デモの弾圧で亡くなっていて、兵役を終えて立ち寄ったところ、世名の歌を聴いて感動し、英雄団加入を熱望する。その後、世名に認められ、一員になる。電機系を扱うのが得意。明るいムードメーカー。『英雄団』のドラム担当。
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