嘘つき

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嘘つき

30年ぶりの同窓会。 高校時代のクラスメイト達は、随分と当時と変わっている。 イケメン王子様だった鈴木は、髪の毛と歯が無くなっているし、 学年1の眼鏡オタクキャラだった、田中はごりごりマッチョでグラサンをかけているし、 クラスのマドンナ井上さんは、お相撲さんのような体型になっている。 そんな中、こいつは変わっていないようで安心した。 かつての親友、佐藤。 こいつとは幼稚園からの長い付き合いだ。 いわゆる腐れ縁。 俺はこれから、こいつに復讐を果たす。 忘れもしない。 修学旅行での出来事…。 もう少しだったのに、こいつに邪魔されて俺は……。 そう。 今こそ、30年前のこいつにやられたことを、 そっくりそのまま返してやるのだ。 腐れ縁だからこそ分かる。 こいつの〈癖〉 こいつは嘘をつくとき、まばたきが多くなる。 長いこと待った。 こいつの嘘を分かりつつ、見逃していたのはこの瞬間を待っていたからだ。 この時を…。 さあ! 今こそ復讐の時だ! あの修学旅行の夜、残り一枚でこいつにやられたように、今こそ…!! そして私は叫んだ。 「ダウト!!!!!」 学生時代の友人達と、 久しぶりにトランプで遊ぶのは めちゃくちゃ楽しいと思った夜であった。
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