じつはじつわ

祖母の家で……

　幼い頃、人の家に遊びに行った際にやっては行けないこととして『人の家の冷蔵庫を勝手に開けない』『人の家の二階には上がらない』『人の家のドアを色々と開けない』と教わったことがある。もしかすると他にも色々あるのかもしれないが、ハッキリと言われたのはこの三つだろうか。

　さすがにもういい年と呼ばれる年齢になった今ならその言葉の意味もそれを教えてくれた親の心もよく分かる。が、子供の頃というのはどうしてそれがダメなことなのか実はイマイチ理解していないものだったりする。大人になった今なら言葉の意味を理解出来るものの、子供にそれを上手に伝えるのはなかなか難しい。子供の視点に立って伝え方を考えてみるのもまた一つの行動なのかもしれない。

　さてそんな話から始まったが、今回お話するのは俺の友人が田舎の祖母の家に遊びに行った際に体験した話だ。先ほども触れたが、例え親族の家であったとしても基本的には他人の家。むやみやたらに遊び回るのもいかがなものだろうと思う。

　しかしながら、子供というのは見慣れない場所では好奇心旺盛な猫のように色々と冒険したくなってしまうもの。だがそれがどのような結果をもたらすか、それだけは肝に銘じておいた方がいいかもしれない。

　……むしろそれを見越しての忠告だったのだろうか。それではどうぞ。