エピソード1

3/7
前へ
/24ページ
次へ
俺は山梨県甲府市に住んでいるから昇仙峡なんかが良いのか! それに観光スポットだから丁度良いや。 ある意味お洒落に死ねるなと馬鹿が馬鹿な事を思っているのだ。 「よし!歩いて行こう多分二時間で着くだろう。」 と俺は身元が成る可く分からないようにする為手ぶらで行く事にした。 万が一財布を持って発見されたら免許で分かってしまう。 そして時計を見た、今は午後の十時…急いで行けば日付変わる前に行ける。 そうだ!年越しの時見たく零時丁度に飛び降りよう! そして俺はパソコンの検索履歴を削除し家を飛び出した。 地図は把握した迷う事はない、急ぎ足で死に場所へと向かう。 ぐうーっとお腹がなる。 「腹減ったけど…死ぬんだから我慢だ!」と俺は空腹を堪えながら先へ進む。 一時間が経ち家に戻るにも戻れない位の所までやって来ても尚空腹が俺を襲う。 だが、死ぬんだから腹を満たしてもしょうがないし財布を持っていない。 二時間よりも早く一時間半で昇仙峡に着いた。 昇仙峡を目の前に俺はまだ空腹と戦っている。 「何とか上まで登り着るぞ!」と覚悟を決め更に歩を進めた。 ここで俺は思った そう、頂上に着いた頃には日付が変わっているのではと気づいたのだ。 まあでもここまで来たからには死ぬしかない 俺の決意は揺るがない。 そして俺は登り始めたのだ。 空腹を堪えここまで来た為結構疲労を感じながらもゆっくりとゆっくりと頂上を目指した。 携帯電話すら持っていなくて最早時間も分からなければ周りも暗く自分でもどこを歩いていて時間の経過も曖昧になった。 寒くもなく暑くもないこの五月で良かったと辛うじてこの状況下故に思えたのだ。 頑張れ俺、頑張れ俺と自分を鼓舞する。 もう今更なんだって良いんだ! 「マジでくだらなかったー」と俺は叫んだ。 そして 「何しに生きてたんだ…」と疲れたのか知らないが声も小さく更には両膝を地につけた。 きっと脚が限界なんだ。 何故か涙が出てきた 俺は自然と涙と言葉を零していた。 「死にたくないけど…生きたくない…辛いよ…」 嗚咽も混じりムセにムセて 色々な感情もあり息をするのも苦しくなった。 俺はどうすれば良いのか…死にたいんだよな? と心に尋ねたが心もその答えを知らない。 なんだか空腹も影響しているのか分からないが意識が朦朧としてきた。 「あのーすみませーん!私のパンツ何色か分かります?」 えっ!? 俺はその女性の声で朦朧としていたが一気に覚めた。 「パンツ?」思わずパンツの色が気になった訳ではないがパンツと声を漏らしてしまった。 「はい!私が今履いているパンツの色です!」 俺は女性の顔を見たその女性はワンピース姿で黒髪ストレートで長さは肩まで前髪は目に掛からない程度に下げていた。。 一言で言おう…可愛い、そして胸は小さくはないがきっとBカップだろう… そして俺は更に驚く光景を目にする事になった。 なんとその女性はワンピースの中手を入れパンツを脱いだのだ勿論ワンピースで中は見えていないぞ。 「これ何色か分かります?」 そのパンツを俺の目の前に突きつけてきたのだ。 「白です…」
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

87人が本棚に入れています
本棚に追加