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荒波翔子もチーズインハンバーグとライスわわ食べ終え本題に入る覚悟を決めたかのような顔つきになる。
俺も今から非現実的な話を聞く覚悟を決める為唾を飲み込み音を大きくたてた。
「まずいっ…」と言い荒波翔子は窓の外を見た。
「えっ?」俺もつられて窓の外を見た。
外には男と女が立っていた、二人とも怪しげに笑いながら明らかにこちらを見ていた。
「知り合いか?」
「はい…蒼介さんと同じ七色の戦士の一人黒の戦士です…やれますか?」荒波翔子は俺に何かを確かめる。
「やれますか?…何をだ?」
「戦うのです!」
と荒波翔子は席を立ち俺の手を掴み俺を引っ張って歩き出す。
抵抗しようも情けない事に可愛い荒波翔子に手を掴まれているのも満更嫌ではなく、寧ろ嬉しくて心臓が激しく脈を打つ。
「女の方は誰だ?」と店を出る前に一応確認してみた。
「私と一緒の違う世界の人間とでも言っておきます…名前は逆波響子」
逆波響子…変わった名前だな。
で…戦うってなんだ?
時すでに遅し、俺は外に出され奴ら二人の前に出ていた。
黒髪でモサモサ頭の男は俺に指を刺し
「俺は黒の戦士、安田寿だ!俺は仲間とか興味なくこのチート級の力は俺だけが所持して入れば良い!その為お前は邪魔だ!」と女性用の黒いパンツを安田が履いているジーンズの上から重ね履いた。
「もしかしてあいつは変態か?」荒波翔子に聞いてみた。
「蒼介さんも履くのよ!早く!」
荒波翔子はやけに焦っていた。
すると安田寿は眩い光を発し俺は目を伏せた。
光も間もなく落ち着いた様だから俺はまた安田を見ると驚いた事にあいつは
全身黒タイツで赤のマントを首に巻いて超絶ダサくてキモかった。
「信じられない…」
「でしょうね…」
俺は絶句し、荒波翔子は俺の気持ちを察していた。
だが荒波翔子は俺に白いパンツを渡してきた。
嫌だ…
多分だけどこれを履いたらどうせ俺は全身白のタイツ姿になり赤いマントを首に巻いた姿になるんだろ?
絶対に嫌だ…
「早く履いて!」荒波翔子は俺の顔を真剣に見つめた。
「いやー…」絶対に嫌だ!
「早く!」と荒波翔子は俺の足元に屈んで白のパンツを片足から履かせようとしてきた。
「嫌だ!ダサくてキモかった!無理だ!」俺は逃げ出した。
だが、安田寿が一瞬にして俺の目の前に瞬間移動をしたかの様に現れた。
「躊躇ってるのか…死ぬぞ?」
安田は俺の腹にパンチを入れた。
「ぐっ…」俺は腹と背がくっ着くかのような衝撃を腹で味わい、その途端息苦しくなり崩れ落ち地で疼くまる。
胃から先程食したチーズインハンバーグとライスが一気に逆流し喉元まで来た。
まずい…可愛い荒波翔子の前で嘔吐したくない!
と何とか止めるも痛み苦しみは変わらない。
「良いから履いたら?」逆波響子は俺を挑発するかの様に見下す。
金髪でストレートの髪型、化粧はギャル見たく濃いがそれはそれで強気で俺の何かをかりたたせる。
ちくしょう…見下されているのは悔しいが…なんだか許せる…こんな時に俺の変なMっ気が…
すると目の前に白いパンツが着地した。
「お願いです!このままでは死んでしまいます!履いて下さい!」
少し離れた所から荒波翔子の声が聞こえその声の方を見た。
泣いていた、あいつと会って間もないが泣いている顔を見るのは心が苦しい。
俺は不思議に思う死にに来たのに、今俺は死にたくなくて更に荒波翔子を泣かしては行けないと思った。
気持ち悪がりながらも俺は何とか白いパンツを掴み片足にそれを通しもう片足も突っ込んでやった。
「もうあんなダサい姿になるなんて死んでも嫌だが…翔子ちゃんの為だー!」俺は死にものぐるいで履いてやった。
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