5人が本棚に入れています
本棚に追加
とりあえず用を足し、ふと顔を上げると
そこにはあるはずのない逆さの顔があった。
朔耶はあられもない恰好で背後によろけ倒れた。
『赤いかみと白いかみどっちがいい』
逆さのまま問いかけてきたその子供のようなモノは、
小さな頃に読んだことのある学校の怪談のようだった。
たしか赤紙・青紙だったような気がするのだが…。
内容を必死で思い出す。
たしか赤い紙と応えると、身体を切られて血まみれにされる。
青い紙と応えると、首を絞められて窒息させられる。
いや、だがこれは白い紙と言っているから、
血を抜かれて白くなって死ぬとかそういった類だろうか。
最初のコメントを投稿しよう!