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木苺のパイ
チャーリーは森1番のお菓子職人です。
ケーキもゼリーもシュークリームも彼が作るものならなんだって美味しかった。
けれどチャーリーは知っています。
妻のマーサが作る手料理が世界で1番美味しいということを。
今日は、ミネルヴァの誕生日。
ミネルヴァは誰にでも優しくて白い毛がふさふさした美しいうさぎです。
そんなミネルヴァのために今日は森の広場で盛大な誕生会が開かれるのです。
チャーリーの子供たちも朝から喜んで出かけて行きました。
チャーリーはミネルヴァのお母さんからランチのデザートを作るように頼まれていました。
準備をしていると工房にぽーがやってきました。
ぽーはチャーリーのアシスタントとして働いているイタチです。
チャーリーとぽーはさっそくパイ作りをはじめました。
銀色のボウルに卵と小麦粉と牛乳を入れて混ぜます。
チャーリー1人なら何時間もかかってしまうこの作業もぽーがいればほんの数分で終わります。
生地を型に入れて、朝一番に摘み取った木苺たちに合図をします。
木苺たちは恥ずかしそうに顔を赤らめて行儀良く生地の上に座っていきます。
細く伸ばした生地を交差するようにかぶせたら卵液を塗ってオーブンで焼きます。
こんがりと焦げ目のついた美味しそうなパイの出来上がりです。
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