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これからどうしようかと思いを巡らせていた時、開く戸の音が聞こえみつるが部屋から出て来た。
相当泣いたのか瞼が腫れ上がっている。彼女らしく隠そうともせずに、お腹がすいた、と言ってきた。
「カップ麺でも食べない?」みつるの言葉に男二人が頷く。
浩哉が沸いた湯を三つに注いたが、みつるがその間にガタガタと椅子を中庭に引っ張り出した。中庭で食べたいと言う。
今日は彼女のやりたいようにさせるのは直樹も浩哉も同じだった。
中庭で三人は無言で麺をすする。中味が無くなり汁を飲み始めた時、
「自分のことを二人に喋っていい?」
長い髪を風に散らせてみつるが自ら切り出した。
「…俺ら訊かせていい話なのかな。」
直樹がたずねる。
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