6 人生上手くいくばかりでない

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6 人生上手くいくばかりでない

「木下さん」 千佳子と別れてから、ミノリの入口で十五分ほど待っただろうか。 誘ってみるよ、なんて気軽に宣言してみたが、海の性格を知っている以上、あれこれ理由を考えてしまった。 結局あの子が納得出来そうな言い訳も見つからず、やって来た海に声を掛ける。 平静を装っている朔太郎と驚いた顔の海が向かい合い、一瞬の間が空く。
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