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「休みの日って言っても、映画を観に出かけるか、大体こうして仕事半分みたいに過ごすことばかりです。寧ろ、こちらこそお付き合いいただいて、すみません」
「いえいえ。誘っていただけて嬉しかったです。なかなか他の人と意見交換しながら見て回るってないですから」
「それならば、良かったです。じゃあ……と言いたいところなんですが、ちょっと疲れたしお腹も空いたので、ご飯かお酒か行きませんか」
朔太郎は会話の流れで、サラッと誘う。
それはもうスマートに言ったつもりだ。
ご予定ありますか、と他人行儀に問い掛けると、彼女は躊躇った後に「予定ないです」と答える。
ただ彼女は、その後の言葉を悩んでいるようだった。
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