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少年の告白
僕は昔 僕を殺しました
まだあどけない少年の告白に
周囲の大人達は一瞬驚きましたが
やがて口々にこう呟き始めた
自分で自分を殺すのは珍しいことではない
世に蔓延る害虫みたいな存在より
世間に従順な家畜の方が重宝される
そう私達は人間という生物の皮を被った家畜
なのだと
境界線 人間と家畜 家畜と害虫 人間と害虫
害虫にも劣る
人間
少年は悟りました
いえ、悟らざるを得なかった
なぜなら答えなどないのだから
彼自身が導き出した答えだけが
彼のみによる答えなのだから
無理難題でも無理矢理にでも
分かったふりをしないと生きていけないから
正誤は関係ない
見たくないものは見ない
聴きたくないものは聴かない
触りたくないものには触らない
食べたくないものは食べない
嗅ぎたくないものは嗅がない
喋りたくないものは喋らない
少年は悩みました
いや、悩まざるを得なかった
なぜなら答えがわからなかったから
人間 という
存在そのものが
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