残穢

ボクはいつも　真実の中に少し嘘を混ぜる
あたかも　そう思っているかのように
あたかも　そう願っているかのように

お互い腹を割って語り明かした日々
全て真実だと思っていた
数%の隠し事
仕方が無いとも思っていた

ボクらの関係はボクが思っていたより
ずっと希薄で
ボクらの関係はキミが思っていたより
ずっと頼りなかった

裏切り　拒絶　代償　空白　虚無

破裂した感情が　温かく激しい血の雨のごとく
この身に降り注ぎ
まだ残っていたモノに気付く

遅過ぎだと　何度も何度も繰り返したはずなのに

何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も

残っていたモノのは見る影も無いほど小さくなり
代わりにアルモノが肥大化している

だから
ボクはいつも　真実の中に少し嘘を混ぜる
あたかも　そう思っているかのように
あたかも　そう願っているかのように
それ自体が嘘だとバレないように

ボクの心に　血の雨は降らない