自覚

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とはいえ悠の部屋にいることにすっかり慣れてしまい、俺用の着替えが悠の部屋に置いてあるほどである。 今日もシャワーを浴びてクローゼットに綺麗に仕舞われた着替えを着る。 「シャワーありがとう」 「うん、じゃあ俺入るね」 そう言って悠はバスルームに入って行った。悠が上がるのを待つ間、ソファーに座ってスマホをいじる。雅樹から今日も遅くなると連絡があった。部活の引き継ぎの関係でどうも最近忙しいみたいだ。 あと最近、一つ気になることがある。 それは…。 「お待たせ。今日も疲れたね」 悠がバスルームから出てきた。上半身裸で首からタオルをかけた状態だ。相変わらず見事な肉体で、なんだか目のやり場に困る。 悠は飲み物を持ってそのまま俺の隣に座った。 隣というか、密着している。 一ミリの隙間もないほど、その見事な肉体を俺に押し付けている。そしておもむろに俺の肩に腕を回し、俺のスマホを覗き込む。吐息がかかるくらい顔の距離が近い。 「ん…、雅樹くんから?」 「そ、そう」 「ふーん」 そう言って俺の首筋に頭をグリグリと押し付けてきた。そしてそのまま両腕で俺の腰を抱きしめる。 前から少しおかしいとは思ってたんだ。 あのさ、なんというか…。 距離感近すぎませんか、氷室さん。
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