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勇気を出して振り絞った言葉が、恥ずかしくて俺はまた顔を赤くしてしまう。でも、本心だった。
「確認したい……って」
悠の顔もほのかに赤くなった。少し動揺しているように見える。
「颯人、それどういう意味か分かってる?」
「…分かってるよ。俺は、もっと悠に愛されたいし、愛したい。確認したいんだ、身も心も」
悠は俺の言葉にグッと顔を近づけた。
「本当にわかってる? キス以上のことだってするし、それは颯人にとって凄く苦痛なことかもしれないよ?」
「…いい。悠になら何されたって嬉しいから。だから…な?」
俺にとってこれ以上ない誘い文句だった。これで悠が乗ってくれなかったら、手の打ちようがない。
だが悠の顔は段々興奮の色に染められていった。
「雄」の眼をしてギラギラとこちらを見る。
そんな表情にだって、俺はキュンとしてしまった。なぜだ、俺だって男なのに。
「悠…シてくれないの? それとも俺が男だからやっぱそういうことは無理?」
「はぁ…、そんな言葉どこで覚えたんだよ。…俺だって、颯人を抱きたいにきまってるじゃん。もうずっと颯人を抱くことを夢見てるよ。ってか夢の中でならもう何回も抱いてる」
衝撃的な発言に俺はつい、笑ってしまった。
そんな俺を見て悠は怪訝そうな顔をする。
「…笑うところじゃなくない? 勝手に夢の中で抱かれてるんだよ? もっとドン引きしてもいいと思うけど」
「いや、いつも涼しい顔してそんなこと考えてたんだって…クッ」
おかしいとともに、なんか嬉しかった。
俺は悠と夢でも会えてたんだとわかって。
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