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「お待たせ…」
悠は上半身裸で、首にタオルをかけた状態で上がってきた。うう、腹筋が割れている。
「ベッド、行こうか」
「うん…」
悠に促されて寝室へ向かった。妙に生々しいやりとりに鼓動が早くなる。ベッドが見えた時、「ああ、ついに悠と繋がるんだ」と酷く実感した。
恐る恐るベッドに乗っかる。何度か寝たことがあるベッドではあったが、そういう意味で乗るのはこれが初めてだ。
ゆっくりと二人でベッドに向かい合うようにして座る。悠がソッと俺の肩に手を置いた。
近距離で見つめ合い、どちらともなく唇を合わせる。もう何度かした行為ではあったが、何回しても恥ずかしくて、それでいて幸せな行為だった。
「んっ…ふ、ぁ」
「ん…」
ぴちゃぴちゃと唾液が絡まる音が寝室に響く。角度を変えて何度も互いの感触を確かめ合う。もはや互いの口内を知り尽くしているかのように、舐めた。
「はぁっ…」
唇が自然に離れ、悠が俺のTシャツの裾に手を忍ばせる。素肌に悠の手が直接触れる。
その直後、悠が「ん?」と首を傾げた。
「もしかして颯人、下に何も着てない?」
その言葉に顔が熱くなるのがわかった。
「ごめん、何も用意されてなかったから…っ」
その言葉に悠は「あっ」という顔をして全てを察したようだった。
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