「らしさ」

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グチャグチャ…グチッ、グチュ…。 先程からひっきりなしに水音が寝室に響く。しかもその水音はあろうことか、俺の後孔から鳴っている。 もうすでに小一時間は経つだろうか。 「んん…ぅ、もう…いいからぁ」 「だーめ、颯人が痛くないために必要だよ」 さっきからこればかりで、一向に孔を弄る手を止めてくれない。今のところ痛くはないが、妙な圧迫感があり気持ち悪い。 「…いつまで、やるの。これ」 「んー、颯人の良いところが見つかるまで? だって颯人初めてだよね? え、初めてだよね?」 急に疑いの目を向けてくる。それも恐ろしい形相で。ゾッとした俺は首を縦にブンブン振った。 「あ、当たり前だろ! お前以外となんて絶対いやだ!」 「よかった、もし初めてじゃなかったら相手を殺すところだった」 「……本気?」 「……いや?」 嘘だ。 ニコニコと微笑んで誤魔化しているが、こいつはやりかねない気がした。 笑顔のまま悠は俺の孔を再び弄り出す。 「うーん、たしかこの辺だと…思うんだけど」 そう言いながら悠が腹側の、とあるしこりを撫でた瞬間だった。 「んあっ!…ふぇ、あ! なに、これっ…へん、あっ!」 身体中を体験したことのない快感が駆け巡る。その未知の体験に、俺の身体は僅かに痙攣する。 半開きの口からよだれを垂らし、プルプルと震える俺を見て悠は指を突っ込んだまま満足そうに笑う。 「……みつけた」
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