まさかの合同練習

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顧問が話した後、部員が練習に戻るためまばらに散っていく。 一方俺は少し呆然としていた。先日の氷室の告白を引きずってしまっているからだ。はっきりと返事しなかったことを少し後悔している。でもどうして言えなかったんだろう。 「どう?おれからのサプライズは」 遊佐先輩が微笑みながら俺の肩に手をおく。眩しい。笑顔が眩しすぎる。 「せんぱい〜!」 「おうどうした?」 思わず遊佐先輩に抱きつく。それを先輩は困ったように笑いながら抱きとめた。 「嬉しくなかったか?俺から掛け合ってみたんだけど」 「嬉しいです!嬉しいです…けど、その」 「ん?」 「ちょっと向こうの高校で苦手な奴がいて…」 俺が言うと先輩は少し考え込んだような表情をした。 「そっか。でもあくまでも目的は交流じゃなくて練習だから、無理に関わる必要はないんじゃない?」 「そうですよね」 そうだ。俺はその心づもりなんだけどな。相手がそう思ってくれるかどうか。自意識過剰かもしれないけど俺たちの関係性が部員にバレたら厄介だ。
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