まさかの合同練習

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悪い子…? 俺は氷室の言っていることが理解できなかった。 唇同士が触れてしまいそうなほど顔の距離が近い。 「…は、何言ってんだよ」 「駄目だよ、俺以外のやつを誑かしちゃ。蒼井は可愛いから、みんなその気になっちゃうでしょ?」 そう言いながら氷室は俺の学ランの前をくつろげ、シャツをベルトから引っ張り出す。 そのままシャツの下から手を滑り込ませてきた。 地肌に手が直接触れる感触にゾクっとした。 「俺なら、いくらでも誑かしていいからさ。俺だけにしときなよ」 氷室の手が俺の脇腹をなぞり、段々上にあがっていく。 遂に乳首に到達し、キュッと摘まれた。 「ひぁっ!」 「ほら、そうやって直ぐに可愛い声を出す。…遊佐さんも、そうやって誘ったの?」 「ん、くっ、ち…ちがう…ふっ」 氷室は俺の乳首を執拗に弄る。クニクニ捻ったかと思えば、ピン、と上に引っ張る。 その度に変な声が出てしまう。 「でも本当は嘘でしょ、付き合ってるなんて。分かってるよ。でも、流石にやり過ぎだよ蒼井」 「っ、なに、が…ぁ」 「俺にわざと見せつけてきたり、うちの後輩まで誑し込んだり、そういう悪戯は好きじゃないんだ」 「…?」 「そういう無自覚なところも可愛いよ、愛してる。でも俺以外を選ぶなんて許さない。でも、どうしても蒼井が俺から離れるなら…」 そう言って氷室は俺のスラックスからベルトを抜き取り、チャックを開けた。 この体勢に、まさか、と思った時にはもう遅かった。 「身体から、俺から離れられないようにしてあげるよ」
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