その種、頂戴します。特別番外編2(※前編)

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「今日はどうしたんです? 凄く敏感ですね……可愛い」  愛情もたっぷりに、ちゅっと、頬に口付けを落とされた。 「っん、だって……」  違うと、誉は懸命に訴えようとする。妊娠中の性行為は確かに禁止ではないが、子宮への刺激はよろしくない。しかも今は大事な時期だ。 「だって?」  尖りを摘ままれたかと思うと、コリッと圧し潰された。衣服の下で硬くなった胸粒が卑猥に変形するが伝わった。 「っ……ああ! ダメ……これ以上したら」 「したら?」  本当に止めさせなければと、誉は息を大きく吸い込むと――。 「っ……お腹に障りますっ!!!!」  甘い熱を絶ち切って言い切った。大きな声は部屋中に響き渡った。 「……何です……って?」  ピタリと、愛撫が止まる。藪中は口をポカンと開けていた。今一つ理解していないのだろう。 「ですからっ! お腹に子供がいるんです……赤ちゃんが、出来たんです」 「赤ちゃん……?」  一言だけ藪中が返してきた。その声は少し震えているようにも聞こえた。 「はい……少し前から体調がおかしくて、今日、検査をしましたら陽性反応が出ました。すぐに産科医に診てもらいました。今、妊娠二か月目です」  わかりやすいようにと、今日の出来事を詳しく報告した。 「…………」  しかし藪中は無言だった。驚いた表情で誉の下腹部を見つめているだけだった
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