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だんだん
それは昨晩の出来事。
私達家族は四人で、庭に寝転びながら夜空を眺めていた。
「いやー、今日の空はいいねー」
これは、お父さんの山岡楽(やまおからく)、46才。
「うん、すごく綺麗」
これは、娘の山岡光(やまおかひかり)、20才。
「お姉ちゃん、僕そっち側がいい」
これは、息子の山岡聡(やまおかさとし)、7才。
「ちょっと、お姉ちゃんにいじわるしないの」
そして、私、山岡翠(やまおかみどり)、48才。
山岡家、一家団欒の時。
その一時に、まさかあんな物を見るとは。
「ねえ、あの光り段々大きくなってきてない」
「どれお姉ちゃん?ねえ、どれ?」
「あれだってば!お父さんもお母さんも、見えるでしょあれ」
「んー、確かに大きくなってるのがあるな。母さんもそう思うかい?」
「そうね。でも大きくなって見えてるんじゃなくて、こっちに近づいて来てるから大きくなってきているように見えなくもないけど」
「えー、それって隕石?ねえ、隕石なの?」
「隕石なわけないでしょ。きっと飛行機か何かじゃない?余計なこと言わないでよね」
「お姉ちゃん怖いの?」
「こ、怖くなんかないわよ」
「ちょっと、二人ともやめなさい。ご近所さんに迷惑でしょ」
「そうだぞ、それに母さんよりも怖いものなんか、、、って、あれ?やっぱり段々大きくなってきて、こっちに向かってきてないか?」
「ホントだわ。え?もしかしてあれは、、、」
ピカッ
大きな光に包まれ、私達家族は気を失った。
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