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UFOと宇宙人
どれだけの時間、気を失っていたのか分からないが、目を覚ました時辺りはまだ暗かった。
「ん、んー?」
目を覚ました私は、周りを見渡す。
横にはまだ気を失っている家族が。
「ちょっとお父さん起きて!光も聡も!」
急ぎ家族を揺り起こす。
「んー、何だ母さん。もう朝ごはんか?」
「ふぁー、私まだ寝てたい」
「お母さん、、、。くぅー」
「皆起きなさい!」
バサ
私の一喝で皆起き上がる。
「もう、皆しっかりして」
皆一斉に先程の事を思いだし、今度はあたふたし始めた。
私はあたふたしている家族を尻目に、空を見て、それからもう一度辺りを見渡す。
すると、隣の空き地から何やら声らしきものがするのに気づく。
「シッ。皆静かに」
私は家族をなだめると、家の垣根から空き地をこっそりと見た。
「え!?ちょっと、みんなこっちに来て」
家族四人、横並びになり空き地を見る。
「おいおい、まさかあれって」
「嘘。信じられない」
「お母さん、あれ何?」
「、、、。
あれはね、UFOよ」
驚くべきことに、あの、かの有名な円盤型をしたUFOが、今目の前に着陸していた。
「UFOって言ったら、あの中には、、、」
「ちょっとお父さん変なこと言わないで!そんなこと言って本当に中からあれが出てきたら、私一生お父さん恨むからね!」
「光静かにしなさい。それにお父さんが言いたい気持ちも分かるし、何よりここにこうやって来たってことは、中にあれがいなきゃ逆に変でしょ」
「お母さんまで。もう、私の人生終わった。きっと地球を侵略しに来たんだわ」
「ねーねー、お父さんもお母さんもお姉ちゃんも、さっきからあれしか言わないけど、あれって何?」
「あれってのはね、宇宙人よ」
「宇宙人?宇宙人って、あれのこと?」
聡が指差す方を見ると、UFOの窓の一部から外を見ている宇宙人の顔が見えた。
「うわ、本当に宇宙人👽っぽいな」
「そうね、想像通りの、絵に書いたような宇宙人ね」
「あー、もう死ぬんだ私。こんなにまだ若いのにー」
「僕の方が若いよ」
「うるさいわね。そんなこと分かってるわよ。それよりこれからどうするの?警察に電話?」
「そうだな、これは私達の手には負えないよ」
「そうねー。でも、不思議なのはこれだけのことが起きてるのに、何で他のご近所さんは気づかないのかしら?」
それなりに密集した住宅街にあるここだが、誰一人として騒いでいないのは妙だった。
「私達みたいに隠れてるんじゃないか?だって、騒いで見つかったら何されるか」
「それもそうね。光、今スマホ持ってる?」
「うん、ここにあるよ。あれ?圏外?」
「ねーねー、宇宙人降りてきたよ」
またまた聡が指差す方を見ると、UFOの一部が開き中から宇宙人が出てきた。
それも四人!
さて、私達はこれからどうしたらいいのか。
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