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◆美女タイプと美少女タイプ
◆美女タイプと美少女タイプ
高校三年。僕は大学進学のためのクラスを選んだ。国公立受験のためのクラスだ。
集まった生徒たちを見ると、これまでの男子たちとは雰囲気が違った。
みんな大学を目指している。そんな目だった。
それに、身なりも綺麗だったし、髪型もきっちりとしていた。長い髪でもそれなりの清潔感があった。
いい環境になった。良い環境というのは、受験勉強にいいということだ。
受験という共通の目的があると、自ずと友人もできた。
春・・僕はこう思っていた。
このままの調子でいけば、志望校には受かるはずだ。男子校で失った三年間、青春の時間を大学で取り戻せばいい、と。
だが、運命の神様は、僕の思った通りにはさせてくれなかったようだ。
後から思い起こせば、どうしてこんなことに! と思う。
まさか、この僕が同性愛めいたことに走り出すとは・・この時点では、夢にも思わなかった。
そう・・
進学クラスの男子生徒の中に、
クラスには一人いるような美少女・・いや、美少年がいた。
この場合、美少年という言葉は相応しくない。
女性に見える男子・・その方がしっくりとくる。
しかも、そんな女性のような男がクラスに二人もいたのだ。
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